いつもナターシャタイムズは、送られてくるたびに勉強させられています。ところで、乳酸は体を疲労させる物質とされてますが、ヨーグルトに入っている体によいといわれる乳酸菌とは、全然別ものなのでしょうか?同じ呼び名でも関係ないのでしょうか?


乳酸菌は乳酸をつくる細菌ですから、当然関係があります。とはいえ、一口に乳酸といっても、体内でつくられるもの、食品から摂取されるもの、腸内で乳酸菌からつくり出されるものがあり、それぞれの作用は異なります。

筋肉が堅く、動きが悪くなるのは、筋肉内への疲労物質の蓄積が原因ですが、そのほとんどが乳酸です。激しい運動のあとやストレスがたまると酸素が細胞にまで供給されにくくなるため、食べ物を体内でエネルギーに変える代謝回路が不完全燃焼を起こし、その結果疲労物質である乳酸が筋肉内に蓄積します。乳酸が増大すると、筋肉は疲労や痛みを感じるようになります。

体内で作られる乳酸はこのように疲労の原因となりますが、食品から摂取する乳酸は胃や腸で殺菌効果があり、食物の消化吸収を助けることが知られています。ちなみに、「健康にいい」と大人気の玄米酢には、乳酸が35%程度ふくまれているんです。

一方、乳酸菌というのは「乳糖やブドウ糖を分解して大量の乳酸をつくる細菌」の総称。ビフィズス菌、アシドフィラス菌、ヤクルト菌などは乳酸菌の仲間です。

乳酸菌の種類は多いのですが、人間の腸内で生きられるものは限られています。人間の腸内で働くには、まず胃液や胆汁の殺菌力に耐えて生きたまま腸内に到達できることが必要なのです。「プロバイオテクス」などと呼ばれているヨーグルトに含まれる菌は生きたまま腸内に到達できるからこそ、健康上のメリットがあるんですね。生きて腸までとどいた乳酸菌は、主に小腸の下部で次のようなはたらきをします:

  • 乳酸菌がつくりだす乳酸が腸を適度に刺激して、自然なお通じを促す

  • 大腸菌、ウェルシュ菌などの有害菌が増えるのを防ぐ

  • 発がん物質などの有害物質も抑えられ、アンモニア、インドールなどの腐敗産物が減少し、腸内腐敗が防止できる

  • 免疫細胞を活性化し、体を守る

健康情報番組などで、特定の食品や物質のいい面だけが誇張されて伝えられるのを聞くと、マイナス面なんてあり得ないように思い、「まったく別物?」との疑問も出てくるのだと思いますが、どのようなものでもプラス面とマイナス面をかならず合わせ持っているものなんですよ。

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